一 の 座 敷



(四)



 「―――おとっつぁん……」
 「しず、しず、しず…」
 長治はしずの柔らかな蜜壷に猛り狂った自分自身を突き立てていた。
 しずは真っ白なのどをのけぞらせ、恥じらいもなく大きく股を開いている。



 しずをちとせ屋から身請けして一月。
 長治は店を二人の息子に任せると、しずと二人で少しはなれた山里の一軒家
に越してきた。
 昼間は手伝いの年寄り夫婦がいた。しかし両方とも耳が遠く、長治としずの睦
みごとはほとんど聞こえない。聞こえたところで、何の支障があろう。
 二人は昼となく夜となく、互いの肌を求め合った。
 お互いの体液で汚れることなど気にせず、全てをさらけ出していた。

 そう、二人は狂っているのかもしれない。しかし、二人にはお互いが必要だった。

 「―――しず、今日のおまえの観音さんは、いつにもましてわしを誘っている
ぞ」
 「おとっつぁん……」
 「もっと足を開いて見せておくれ。おまえのその細い指でしっかりと開いて見せ
ておくれ」
しずは長治に言われるがまま、指ではなびらを開いて見せた。
 「自分で指を使ってみておくれ」
しずはほんの少し考えたが、言われたとおり押し広げたはなびらに自分の指を
差し込んだ。
 とたんにびくりと体が反応する。
 見られているということに反応してしまう。
 「指でかきまぜて、露をかきだして見せてくれ」
そのまま指を器用に動かし、自分の露と長治の精を掻き出した。
 合間合間にもれる、しずの妖しげな吐息。
 しずの指の動きを食い入るようにみつめる長治の息が荒くなる。
 「しず、その指を舐めてみてくれ」
長治は息もたえだえにしずに頼む。
 しずはゆっくりと指を引き抜くと、そのまま自分の口に指を運んだ。そしてぺろり
と舌を出してねぶりだした。
 ゆっくりと…。指のつけねから先の方へと……。
 透明の体液と、白く濁った精液とが混ざり合ったものがこびりついている指を、
しずは長治の目を見つめながらねぶった。
 幼げな表情はいつの間にか妖女の表情に移っていた。
 十八の娘ではなく、艶もはなばなしい年増の色気。
 そんなしずの視線を見つめかえした長治の背筋に、えも言われぬふるえが走っ
た。
 長治はしずの指を取り上げ、自分の口に入れた。手首までも舐め上げた。
 「おとっつぁん。しずの体はおとっつぁんが欲しいと言っております。どうか…、ど
うか……。もっともっと可愛がってやって下さいまし。しずはおとっつぁんのものな
んですから……」
 しずのはなびらからは、絶えることなく露が湧き出していた。
 てらてらと輝き長治を誘っている。
 「―――しず、しず…。おまえは本当に可愛いのう…。もう離さんぞ。わしのもん
じゃ。何があろうともわしだけのもんじゃ」
 長治は静まることの知らぬ自分自身を、容赦なくしずに押し込んだ。



 今日も明日も明後日も。
 しずと長治の狂った生活は続いていく。







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